Kunio's Excellent Selection of Guitar  
 
 

ZinkyNS-1・NS2

1958年-60年製サンバースト・レスポール、ES-335,ストラトキャスターなどを始めとする、いまだ音楽の歴史に大きく影響をあたえ続けているモデルを数多く扱ってきた事で知られるナンシーが、ギターの魅力を最大限に引き出すコンボ&スタックアンプをプロデュースしました。その製作を行ったのは、F社在籍時に数々の名機をデザインしたブルース・ジンキー氏。1990年代初頭、度々ステージ上で突発的に故障するヴィンテージ・アンプに悩まされている時、長年の友人ジンキー氏に相談した事が始まり。ヴィンテージ・アンプと同様なサウンド・クオリティーを持つアンプの製作依頼しました。主なオーダーした内容は、

次の通りです。1)60年後半のF社ブラックフェイス・サウンド+ウォームサウンド2)真空管仕様 3)25W 4)フロント・コントロール5)12インチスピーカー 6)60年代風リバーブ 7)マスター・ヴォリューム 8)近代的なフェイス e.t.c そして、製作立案から約10年経過してようやく完成。発売後、スタジオ&ライブで大活躍しているプロギタリスト並木健司氏はじめ、たくさんのギタリストからご好評いただいております。12AX7×4(NS1は×3)からなるプリ部、EL84×2からなるパワー部が生み出すサウンドによりヴィンテージ・アンプの伝統を受け継ぐキャラクターを持っており、存在感のある中域と、クリアかつ音抜けの良い高域を両立しています。ゲインを上げることにより本体での歪みがえられ、オーバードライブ時のサウンドもやはり明確で、アタックに対する反応が遅れる事はありません。次にマスター・ボリュームを上げていくと、このアンプのパワー回路で作られる”ニュアンス”を重視したものであることがわかります。ノブを回すにつれ全域に豊かな倍音が加えらていき、低域には重厚さを、中域にはスムーズなサスティーンを、高域には一層のブライトさを与えてくれるのです。この明確なサウンドを持ちながらも、シングルコイルのトレブリーさを”耳に痛い”と感じさせるような硬さが無く、聴き心地がよいのは、整流回路までをチューブ駆動としたことによるものと思われます。12インチ・スピーカーが生み出す音圧も必要にして十分で、レコーディング用途での活躍も期待ができます。今春、6L6チューブ仕様50wを販売予定しております。